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ピル・避妊


ピルの処方について

当院では以下のピル処方を行っています。


低用量ピル(Oral Contraceptive :経口避妊薬、以下OC )について

低用量ピル

OCは、1999年に日本では医薬品として初めて厚生労働省により認可され、販売が開始されました。避妊を目的としたお薬ですが、避妊以外にも多くの効果があることが徐々に知られるようになりました。
現在ではピル服用女性の約8割は生活の質( Quality of Life )を高めるお薬として内服しているとも言われています。

OCとは、卵巣で作られるホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(黄体ホルモン)の合剤のことです。
エストロゲンは月経初期から分泌され、主な作用は卵(卵胞)を発育、排卵させ、妊娠に備えて子宮内膜を厚くします。

一方、プロゲスチンは排卵期以降に分泌され、主な作用はエストロゲンによって厚くなった内膜をそれ以上厚くさせず、妊娠に備え安定化させるという作用があります。また、卵胞の発育を妨げる作用があります。

つまり、エストロゲンとプロゲスチンは相対する作用を持つといえます。これを利用して、通常なら排卵期からしか分泌されないプロゲスチンを月経初期から投与することで抗エストロゲン作用により子宮内膜が厚くならずに、卵胞の発育や排卵を抑え、避妊効果を発揮します。OCはプロゲスチンを月経初期から投与することで、排卵、受精、着床の3重のガードで妊娠を防ぎます。

排卵

プロゲスチンが卵胞の発育を妨げ、排卵を抑制します。

受精

プロゲスチンの働きで頸管粘液(おりもの)の状態が変化し、子宮内へ精子が入りにくくなるため受精を防ぎます。

着床

着床が成立するためには、子宮内膜にはある程度以上の厚さが必要です。プロゲスチンの働きで子宮内膜が薄くなることで、万が一排卵が起こり受精したとしても受精卵が内膜に着床しにくい状態になり、妊娠を防ぎます。

避妊以外の効果

  • 月経痛の軽減
  • 月経不順の改善
  • 過多月経の軽減
  • 月経前症候群(PMS)の軽減
  • ニキビの改善

OCの副作用

体内の新たなホルモン環境に体が慣れるまでの間は、頭痛、吐き気、乳房の張り、不正出血などがみられることがあります。多くの方は1-2ヵ月のうちに症状が治まります。(症状の増強のある方は医師にご相談ください。)
一番重大な副作用に血栓症がありますが、現在のピルは低用量、超低用量となっているため、かなり稀な合併症となります。ただし、喫煙、肥満(特にBMI30以上)、高年齢(40歳以上)は血栓症になるリスクは高いと言われていますので注意が必要です。必ず医師の指導のもとに服用してください。

当院ではOCを安全に服用できるよう、年に一度の子宮頸がん検診と血液検査・超音波検査をおすすめしています。

健康診断などで検査をなさっている方は、当院へ検査結果をご持参ください。

自費ピル

  • マーベロン
  • トリキュラー
  • ラベルフィーユ
  • ファボワール

モーニングアフターピル(緊急避妊ピル)

避妊せずに性交渉をしてしまった場合、避妊具(コンドーム)が破けて避妊に失敗してしまった場合など、望まない妊娠を避けるために服用するお薬です。

以下の二つの作用で妊娠を予防すると考えられています。

  • 排卵を遅延させ、侵入してきた精子との受精を防ぐ
  • 子宮内膜を急激に変化させ、受精卵の着床を防ぐ

※避妊効果は100%ではありません(妊娠阻止率80~85%)

処方薬について

レボノルゲストレル錠(ジェネリック)

高用量のプロゲスチンであるノルレボ錠を性交後72時間以内に1錠内服します。
※なるべく早い服用をお勧めします

妊娠防止率

ノルレボ錠(ジェネリック)
服用回数 1回
副作用 ほとんどなし
妊娠阻止率 約80~85%
費用 11,000円

その他の副作用:不正出血・倦怠感・眠気・乳房緊満 など

注意点

  • 心配だからという理由で更にピルを増量したり、他の避妊薬を自らの判断で服用しないでください。
  • 服用後、すぐに生理が始まるわけではありません。次の生理が来るまではほかの方法で避妊をしてください。(コンドームなど)
  • ピル服用後、2時間以内に嘔吐した場合、薬の効果はありません。(下痢は効果に影響ありません)
  • 心配な場合、服用から3週間後に妊娠判定薬で妊娠反応検査をお勧めしています。
  • 万が一妊娠早期にこのお薬を服用しても、胎児の奇形性への影響は与えないとされています。

処方の流れ

内服がお決まりの方
WEB予約
WEB問診ご入力
問診・指導
院内で内服
13,200円
内服を迷っていて相談の上決めたい方
電話予約
WEB問診ご入力
超音波検査
相談・指導
必要な場合 処方なしの場合
院内で内服
17,600円
お会計のみ
6,600円

ご予約について

WEB予約が可能です。その際は「自費ピル」という項目でご予約をお取りください。
※予約が埋まっていたらお電話ください。状況に応じて対応いたします。
※ご来院前に予めWEB問診のご入力をお願いいたします。
(WEB上の同意サインはフルネームでご記入ください)

処方について

会計後、院内にて服用をお願いしております。
※服用から3週間後に妊娠検査をお願いしております。


月経移動

月経移動

月経が来てほしくない期間、(イベント・旅行・受験等)に、月経を動かすことが可能です。当院では、吐き気止めも一緒に処方しております。

月経の移動方法

月経を早める方法

月経5日目から10~14日間中用量ピルを内服します。内服終了後から3日前後で月経様出血が始まります。この方法だと、大切なイベント中にはピルを内服する必要がないので、ピルによる副作用(嘔気、頭痛など)もなく過ごせます。 月経開始5日目までには来院してください。

月経を遅らせる方法

予想される月経開始日の5日前からイベント期間の終わりまで中用量ピルを内服します。ピル内服中は月経様出血は起こりません。内服終了後から3日前後で月経様出血が始まります。
この方法だと、大切なイベント中にピルを内服する必要があるので、副作用が出る可能性があります。できれば計画的に月経を早める方法をおすすめします。

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